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お名前.comで取得したドメインをCloudflare Registrarへ移管した

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はじめに

この記事は、お名前.comでドメインを無料で取得したはいいものの、お名前.comが送信してくる大量のセールスメールなどに辟易した人が、安寧の地を求めてCloudflare Registrarに逃げたときの手記です。

愚痴まじりの経緯説明

ドメインレジストラとしてこれ以上ないほど有名な「お名前.com」ですが、少し調べてみると様々な悪評を目にします。「スパム級に大量にセールスメールを送り付けてくる」とか、「管理用ページに広告ポップアップが大量にあって誤操作が怖い」とか、「実際そこまで安くない」とか……。

以前から私もそのような悪評については耳にしていましたが、私はこれらをそこまで深刻には考えていませんでした。「メールなんてフィルターで自動処理すればいいでしょ」とか、「そもそも取得したドメインを管理する機会なんてそうそうないんだから、管理用ページが多少使いづらくても問題ないでしょ」とか、「営利企業だし価格に関してはそんなもんでしょ」とか……。

そういうわけでお名前.comでドメインを取得した私でしたが、すぐにその判断を後悔することになりました。大量に送り付けられてくるセールスメールはメールアカウントの容量を無駄に消費します。メールを削除するにも、本当に削除しても問題ないメールなのかの確認作業が必要で面倒です。ドメインの管理用ページの使いづらさも予想をはるかに超えるもので、お金が絡んでいる以上、慎重にならないといけないためストレスが酷いです。そして価格に関しても、調べてみるともっと安いレジストラがあります。例えばCloudflare Registrar。卸売価格で提供しているという話で、実際とても安いです。

Cloudflare Registrarへ移管しよう、という決断を下したのはドメインを取得してからすぐのことです。移管という選択をしないのがもったいなく感じられるほどには酷いものだったのです。しかし取得したばかりのドメインはすぐには移管できず、取得から2ヶ月ほどは待つ必要があるようでした。そういうわけで私は2ヶ月間、じっとそのときを待ちました——。

移管手順

簡単に手順をまとめると次のようになります。

  1. Cloudflareにアカウントを作成し、お支払い情報の登録なども済ませる
  2. お名前.comでドメインのDNS設定を変更し、Cloudflareのネームサーバーを使うようにする
  3. お名前.comでドメインのAuthCodeを確認する
  4. お名前.comでドメインのWhois情報公開代行設定を解除する
  5. CloudflareでAuthCodeを使って移管申請手続きを行う
  6. お名前.comから承認するかどうかの確認メールが届くので、承認する

まず真っ先にCloudflareにアカウントを作成しなければなりません。具体的な手順は割愛しますが、そう難しいことはありません。登録するお支払い情報は、ドメインの更新料を支払うときに使います。移管の際には1年分の更新料を支払う必要があるのです。ただしドメインの利用可能期間もその分延長されますので、なんの問題もありません。

次にお名前.comの管理用ページから、移管するドメインのDNS設定を変更します。ドメイン自体の移管の前にDNS設定を変更し、お名前.comへの依存を減らしておくことが推奨されているそうです。詳しくは別の記事に書きましたのでご参照ください。

DNSの設定がうまく変更できたら、お名前.comの管理用ページで、移管するドメインのAuthCodeを確認します。あとでCloudflareのダッシュボードから行う移管申請の際に必要になる情報です。ドメインの詳細画面にAuthCodeを表示するボタンが置かれていますので、それを押すと表示される広告ポップアップを無視すると、確認できます。

このとき、「Whois情報公開代行設定がどうのこうの」という警告が出るでしょう。これは、「ドメインのWhois情報としてあなたの個人情報を使わないようにする保護がお名前.comによってされているから、移管の前にその設定を解除してね」という意味です。当然ですが解除すると、一時的に個人情報が公開されることになります。しかし移管の際にはどうしても一瞬だけ解除する必要があります。そういうわけですので、解除しましょう。

Whois情報公開代行設定を解除したら、移管の準備は完了です。CloudflareのダッシュボードからAuthCodeを使ってドメインの移管申請手続きをしましょう。ネームサーバーの設定のときに「Webサイト」を作成したと思いますが、その設定画面の「ドメイン登録(Domain Registration)」というところから移管手続きができます。基本的には言われた通りにするだけなので、詳細は割愛します。ドメインの1年分の更新料を先に支払っておく必要はありますが、前述の通りそれは必要なもので、損ではありません。連絡先情報として個人情報を入力しなければなりませんが、お名前.comのときにそうだったようにCloudflare Registrarでも隠されてくれますので、心配はいりません。個人情報は英語で書く必要がありますので、そこだけ心構えをしておくとよいでしょう。私は英語での住所の書き方をよく理解していなかったので、その場で調べる羽目になりました。

しばらくするとお名前.comから「トランスファー申請に関する確認のご連絡」というような件名のメールが届きますので、そのメールに書かれているURLから承認をしましょう。さらにしばらくするとお名前.comから承認した旨のメールが、Cloudflareから承認された旨のメールが届きます。

移管後の設定

DNSレコードにお名前.com関連のものが残ってしまっているようなら削除しましょう。

お名前.comで管理しているドメインが1つもない場合、お名前.comのアカウントは削除できるでしょう。ただ私は流石にそこまではしませんでした。セールスメールを大量に送り付けてくるのは面倒ですが、もう重要なメールはないのですから、ごみ箱へ送るようにしてしまえばよいだけですので。

おわりに

お名前.comからCloudflare Registrarへのドメイン移管についてまとめました。おっかなびっくり手続きをしていたのでだいぶ時間がかかってしまいましたが、難しいことはなかったので早い人は早いでしょうね。

CloudflareにはCloudflare Registrar以外にもCloudflare Pagesのような便利なサービスがあります。Cloudflare Registrarはそれらとの親和性も高いでしょうから、この移管には十分な意味があったと感じています。

お名前.com……もっと真っ当な商売をすればいいのに……。